看護師が糖尿病患者に指導したいこと

糖尿病治療では血糖コントロールが大切であり、そのために有酸素運動が役立ちます。
インシュリンによる薬物治療を受けている人にも、運動療法が推奨されることが多いです。
ジョギングをすれば糖質の燃焼が促進され、血糖値の上昇を抑えられるのです。
ジョギングができないときは、自宅で筋トレをするなどの対策をしましょう。
運動をするうえで注意したいのは無理をしないことで、特に高齢の糖尿病患者は心肺機能に支障を及ぼす可能性があるので注意してください。
患者自身がよかれと考えて実践している対策は、看護師から見ると間違っているケースが多々あります。
食事療法で注意したいのは三大栄養素の摂取バランスであり、糖質を過剰に抑えるのは得策ではありません。
例えば糖質ゼロを目指した食生活を実践すると、糖質以外の脂質とタンパク質から必要カロリーを摂取する必要があります。
しかし脂質の摂りすぎは脂質異常症や肥満を招きますし、タンパク質の摂りすぎは腎臓に負担をかけるのです。
糖質制限は欠かせませんが、どの程度まで制限するかは看護師から患者に指導してあげる必要があります。
また血糖値の上昇を抑える工夫として、早食いをせずに時間をかけて食べること、野菜をたっぷりと食べて満腹感を促進すること、などが重要になります。
野菜や海藻、豆類などをあまり食べない人は、食物繊維が不足しやすいので注意してください。
食物繊維不足は血糖値の上昇を促進してしまうからです。