日本には糖尿病で悩む人は数多くいて、それらの人々のほとんどは、看護師の指導を受けて治療を進めています。
糖尿病は、一定期間の投薬治療や手術によって完治できる病気ではありません。
長い期間をかけて症状が悪化することを防ぐことが治療の主な方針であり、そのためには日々の生活状況を見直し、正しい生活習慣を身につけることが必要です。
そして、その正しい生活習慣を身につけることを指導するのが、看護師の仕事といえます。
糖尿病の患者は、医師よりも看護師と接する期間の方が多いという人も多いです。
看護師は、患者の日々の食事内容の指導をはじめとして、適切な運動指導、投薬の仕方についての指導などを行います。
このほか、患者の家族に対してどのような接し方をするべきかといった指導も行っています。
看護師の指導は非常に重要な役割を持っており、欠かすことができないものですが、接し方を間違えるとあまり効果を得ることができないという点が問題です。
看護師はその知識の多さから、どうしても患者に対して治療に関する指示を出すという形になります。
患者は看護師に指示を出されたから、意味は分からずとも従うという立場になりがちです。
この関係では、患者が主体となった治療とはなりません。
糖尿病は日々の生活の積み重ねが、症状の改善につながるものなので、患者自らが何をするべきかを考え、主体的に治療を進めていくことが重要となります。
そのため、看護師は一方的に支持を出すというのではなく、患者とともにどうすべきかを考えるという立場をとることが望ましいとされています。
患者が考え、治療に対して積極的になるようにすると、効果的な指導となります。
このように、看護師が糖尿病患者にできることは単なる指導だけではないのです。